敷地が自然の空調装置になる

パッシブデザインでは、自然の力を生かして快適な温度・湿度の環境(温熱環境)を整えていきますが、当社ではその設計範囲を建物だけでなく、敷地全体で考えています。

水はけがよく、湿気が留まらない敷地

雨がしっかり浸透できる土は、水はけがよい土です。雨上がりも水たまりができにくいので、過度な湿気を防ぎ、カビの予防につながります。

蒸散作用と気圧差で、涼気をつくる

敷地に貯留された雨水は、土から蒸散されると同時に、植物の根から吸収され、葉から蒸散していきます。
樹木1本あたりの蒸散量は、数十〜数百ℓ/日といわれているので、草木の数が多いほど地中と地上で水が動き、地上に水蒸気の膜をつくってくれます。

また、樹木の日陰で、敷地に暖かい場所と涼しい場所ができるので、その温度差によって気流(風)が生まれます。
水蒸気は風に運ばれ、室内や近隣に涼を与えてくれます。

さらに、風が流れていることで、ジメジメしたところが大好きな蚊も大量発生しにくくなります。

植物と土が、空気をきれいにする

樹木は私たちが日々放出する二酸化炭素を吸収し、酸素に変えてくれます。
さらに「土」も、適度な保水力・保気力があると、二酸化炭素・有害物質・花粉・黄砂を吸着させます。
吸着した有機物は微生物・土壌生物などが分解し、植物の養分となっていきます。

健康な土を維持することで、健康な植物が育ち、敷地が丸ごと自然の空調装置になってくれるのです。

▽「雨庭の家」その他の記事はこちらから。

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