自然の力で、敷地の治水・温熱性能を高める

「雨庭の家」では、竣工時が最良の状態で、経年劣化していく建物ではなく、数十年後も資産価値がありメンテナンスもしやすい建物であることを大事にしています。

外構や造園工事も同じ考え方で、できるだけ長く、しかも自然の力(微生物や有機物)で、治水温熱環境が機能的に働くような造園をしています。

 

敷地の土は、地中の生き物が良くする

雨庭駐車場や雨庭フェンスの石・藁の下は土です。
浸透性に優れた土は「団粒」という大小の団子が無数に存在しています。団粒と団粒の間には隙間があり、この隙間を通って空気や雨水が流れていきます。

 

この団粒は、人工的に接着剤を使ってつくることもできますが、自然界では微生物・土壌動物がつくっています。彼らが増えると、この団粒をどんどんつくってくれるので、さらに浸透力、保水力、保気力のある土ができ、敷地の治水力が高まったり、温熱環境が安定していきます。

 

良い土ができる資材を選ぶ

微生物は有機物を分解して増えながら良い土をつくるので、造園工事で使う資材は、落ち葉や枝・藁などを中心に構成します。

一般的には雨水を地中に浸透させるにあたり、泥濾しのために透水シートを使いますが、「雨庭の家」では、より生き物が育つ環境をつくりたかったので、透湿シートの代わりに、藁を使っています。

藁は微生物が大好きな住処です。この藁が分解される頃には、団粒、微生物、植物の根が泥濾しの機能を担ってくれます。

 

▽「雨庭の家」その他の記事はこちらから。

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